by Kion Imai
今回からはコンピュータグラフィックス(CG)でキャラクター制作に挑戦してみようと思います。そもそもCGとはコンピュータを用いて物事を可視化することなのですが、私たちが意識していないだけでCGは世の中でたくさん用いられています。今回はCGの概要とキャラクター制作の流れを説明します。各工程の詳細は次回以降に説明していきます。
CGの活用を大まかに分けると流体シミュレーションや設計などの学術利用とゲームや映画などのエンタメ利用に分けられます。学術利用目的のCGは「可視化による理解の助け」に重点が置かれており、シミュレーションの結果や製品の形状を他人に分かりやす伝えることに役立っています。エンタメ利用によるCGは「商用利用」であると考えられており、人気の出るゲームや再現度が著しく高い映画、その他様々な作品が制作されています。
最近では、小学生の将来の夢ランキングでもゲームクリエーターが1位となったこともあり今後のCG業界の発展が期待されています。 コンピュータの性能の向上に伴ってCGを学ぶハードルが下がりつつあるため、私もCGを学んでみようと思います。
今回は今年映画が公開されて話題となったエヴァンゲリオンの初号機をCGで制作してみたいと思います!これは完成図です! CG制作で必要なことを見ていきましょう!
MayaはCG制作全般を行うことができ、ピクサーなどの大手CG会社でも使われているソフトです。Substance Painterはテクスチャに特価したソフトです。次回以降に説明していきますが、ペンキで色を塗るような感覚で使えるのが特徴です。MayaとSubstance Painterはいずれも学生なら無料で使うことができます。
ゲーム制作はたくさんの工程から成り立っており、その中にキャラクター制作という工程があります。キャラクターはゲームの好感度を決定づけるため、重要な制作工程である。次のような工程があります。
それぞれ少しだけ解説していきます。
キャラクターモデリング: ポリゴンと呼ばれる物を用いてキャラクターの形状を制作する。形状はメッシュ状になっていて、分割数が多いほど、詳細な形状を表現できるがその分データ容量が多くなってしまう。
UV展開: 3次元のキャラクターに2次元の画像を貼り付けることで色付けが行われている。この時、3次元形状と2次元形状の変換操作を定義づけるのがUV展開である。
テクスチャ制作: キャラクターに色や質感を与える工程であり、静止画のクオリティーはこの工程で決まる。ざらつきや輝度、透過具合、反射具合など繊細な観察力が求められる。
リギング: キャラクターに骨を与える工程である。キャラクターは骨を操ることで動く仕組みになっており、この工程が失敗しているといくら優秀なデザイナーでも自然なモーションを付けることができなくなってしまいます。
アニメーション(モーション): キャラクターに動きを与える工程である。視聴者(プレーヤー)が気持ちいいと感じるような動きや不自然の無い動きを与えることが重要である。最近ではモーションキャプチャーを用いて制作する事例が増えてきている。
今回は、1~3の工程を試していきます。初号機の静止画を制作することを目標としています。
tags: