by Kion Imai
CGによるキャラクター制作に挑戦するシリーズの第2回です。 今回はMayaを用いたキャラクターモデリングを行うことで、EVANGELION初号機の形状を作っていきます。
ちなみに、CGのモデリングソフトはMaya以外にもたくさんあり、以前まではAutodesk社の3ds-Max が主流でしたが、幅広い範囲の工程を行えることもあって15年ほど前からMayaの利用者が増えてきました。 Zbrushは液晶タブレットを用いて制作することに向いており、粘土工作のような感覚でモデリングが行えます。 その他にも特化型のソフトが存在します。 Marvelous Designerは衣服制作を得意としており、ファーのある衣服なども簡単に制作できます。 ただ、これらのソフトは高額なサブスクリプションであるため、将来、無料で使えるBlenderが主流となるだろうと考えられています。
Mayaに限らず、CGで用いるモデルはポリゴンからできています。 ポリゴンとは頂点(vertex)、辺(edge)、面(face)から成る立体のことを指しています。 図はMayaのUIで、中央にある球体が四角形の面で分割されており、頂点が紫色の点、Edgeが青線で表現されている。
各頂点には座標が与えられています。この点の位置をずらしたり面の分割を増やしたりしていくことで目的の形状に近づけていきます。
実際に初号機の制作を行った感想を部位ごとに記していく。
額のパーツと後頭部のパーツを自然に連結することが難しかった。マージと頂点連結を用いることでなんとか仕上げている。
ゲーム業界では容量を抑えるために可能な限りポリゴン数(頂点の数)を減らすことが重要であると言われている。基準としては、1体あたり2万ポリゴン以内が望ましいとされている。今回制作した初号機は3.5万ポリゴンであり、基準を大きく超えてしまった。ただ、最近のゲーム端末は大きく進化しており、昨年発売されたPS5は1体あたり15万ポリゴンほど割くことができると言われている。
今回のキャラクターモデリングでは基本的な事項を試しただけに留まっているため、複雑なことはほとんどできていない。世の中には髪型のあるキャラクターや衣装のあるキャラクターなど高度な技術を要するキャラもいる。どんなキャラクターを作るにしても、科学的な形状と自然な表情を意識して制作することが重要だ。
次回はUV展開について説明します~
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